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とくに意味もない話。
兄さんとウィンリィさんですが別にいちゃついてる訳でもなく落ちもない。(笑)
ただヴィラという言葉が使いたかっただけ。



 新しくヴィラに移ることを決めたのは、本当になんとなくだった。彼は相も変わらずせわしなくあちこち動いているし、私だって仕事を続けていた。どうせ、たった二人で住むのであればアパルトマンで十分だといったのに、彼は結婚だの子どもだのという言葉をごにょごにょとつぶやきながら、とにかくこんな家に住んでみたいんだと主張した。別にそれをいやだとは思わなかったので二人でよい物件を探していたのだ。
 はじめに紹介された家は可愛らしい赤い屋根にレンガ造りで、庭にはカモミールが植わっていた。ただ彼は、駅から遠いという理由でそれには興味を示さなかった。次に来た家がここだった。第一印象は大丈夫なのか?だった。まず一階にはピロティがあり二階を細い棒で支えている。その上、部屋の一側面がガラス張りで、どうしてそれで家として立っていられるのか私にはさっぱりわからなかった。それを不動産屋の愛想のいいおじさんにに聞くと、柱で建物は立つんです。とそれだけを笑顔で言われた。それでは一向に不安は取り除かれなかったが、有名な建築家が考えたものであるらしいし多分大丈夫なのだろう。中に入ってみると思った以上に部屋は明るかった。窓に映るのは一面の緑だった。家の周りには緑の豊かな木が植わっているようだった。その木の木漏れ日を受けているのが部屋の隅っこにある茶色のグランドピアノだった。部屋の備え付けにピアノがあるなんてなんて高そうな、と正直に思ったが、いいですねとだけ不動産屋さんにいう。あまりピアノなんて触ったこともなかったけれど、木漏れ日の中にゆれる様にそこにいるピアノに思わず吸い寄せられる。蓋を開けてみれば思った以上に使い込まれたベージュの鍵盤に愛着を覚える。思わずひとつ押してみた。ぽーんと言う音が部屋に響いて、エドがなにやってんだとこっちにやってくる。ピアノが弾いてくれって言ったの、なんて言ってみたけど自分でも苦笑い。だって吸い寄せられたことは本当だったから。じゃあここに住むかと彼は茶化すように言ったけれど、思わず首を振った。私、ピアノなんて弾けないもん、そう言ったらエドは笑う。いま弾いたじゃん?なんて。それは弾いたんじゃなくて、押しただけだよといってみるけど、じゃあ練習する?なんて、いつの間にか本当にこの家にするようなことを言ってくる。両手が弾けないのならオレが左手だけ弾いてやるよとまで言う。そこまで言われるとなんだかピアノを弾いてみたくなってこの家が魅力的に見えてきたのだ。



ヴィラは一戸建てのカントリーハウスのことだそう・・・(シッタカデスヨ)
コル,ビュジェにちょっとはまりそうな今日この頃。椅子の座り心地半端ない!
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